7月豪雨災害に被災された皆様へ

7月初めに西日本を襲った豪雨によって広島県内でも大きな被害が発生し、108人もの尊い命が奪われました。お亡くなりになった皆様に衷心より哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。

2016年2月本会議質疑

2016年2月本会議質疑
部落問題解決は行政の責務 部落問題の認識について尋ねたところ、知事は「同和対策審議会答申にある『同和問題は人類普遍の原理である人間の自由と平等に関する問題であり、日本国憲法に保障された基本的人権にかかわる課題』との認識は現在においても変わらない」「解決に向けて努力することは行政の責務である」と述べた。

1 障害者差別解消法に基づく取り組みについて

(1) 不当な差別的取り扱いに係る認識について
(問)
「障害者差別解消法」第7条第1項には「行政機関等は,その事務又は事業を行うに当たり,障害を理由として障害者でない者と不当な差別的取扱いをすることにより,障害者の権利利益を侵害してはならない」と規定されている。
しかし,この条文からは,どのような行為が「不当な差別的取扱い」に該当するのかという具体像が明らかでないことから,この点を明確にしておかなければ適切な対応をすることはできないと思う。
そこで,県が障がい者関係団体を対象に実施したアンケート調査の結果や「障害者差別解消支援地域協議会」において出された意見などを参考にして,どのような行為が「不当な差別的取扱い」に当たるのか,県の基本的な考え方をまとめ,文書化しておくことが必要であると考えるが,健康福祉局長の所見を伺う。
(答)
本県では,障害者差別解消法に基づき,障がいを理由とした不当な差別的取扱いを禁止するため職員が遵守すべき服務規律として,障害者差別解消支援地域協議会での御意見を踏まえ,今月,職員対応要領を策定し,文書化しました。
この要領では不当な差別的取扱いの基本的な考え方を定めており,正当な理由がなく,条件や環境が同じであるにもかかわらず,障がい者を障がいのない人より不利に扱うことを不当な差別的取扱いとし,障がいを理由として行政サービスや各種機会の提供を拒否する又は提供に当たって場所・時間帯などを制限する,条件を付けることなどによる障がい者の権利利益の侵害を禁止しているところです。
不当な差別的取扱いの具体例としては,障がいを理由に
・窓口対応を拒否する
・対応の順序を後回しにする
・書面の交付,資料の送付,パンフレットや筆談メモの提供等を拒む
・説明会,シンポジウム等への出席を拒む
・付き添い者の同行を求めたり,拒んだりする
・身体障がい者補助犬の同伴を拒否する
ことを明記したところです。
(2) 県が実施すべき合理的配慮の具体的内容について
(問)
「障害者差別解消法」第7条第2項には「行政機関等は,その事務又は事業を行うに当たり,障害者から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合において,その実施に伴う負担が過重でないときは,障害者の権利利益を侵害することとならないよう,当該障害者の性別,年齢及び障害の状態に応じて,社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をしなければならない」と規定されている。
この「合理的配慮」についても,アンケート調査や地域協議会における議論の過程で出された様々な意見や要望を把握しているはずであり,個々の場面において障がい者から意思表示があるのを待つまでもなく,県として「合理的配慮」の具体的な内容を整理しておく必要があると思う。
そこで,障がい者に対する「合理的配慮」の具体的な内容としてどのようなことがあるのか,また,その「合理的配慮」の確実な実施に向けてどのように取り組んでいこうと考えているのか,伺う。
(答)
合理的配慮の具体的な内容についても,職員対応要領において,物理的環境への配慮,意思疎通の配慮,ルール・慣行の柔軟な変更に分類をして規定をしております。具体例としては,
・物理的環境への配慮では,段差がある場合に,車椅子利用者の方々にキャスター上げ等の補助をすることや携帯スロープを渡すなど
・意思疎通の配慮では,コミュニケーション手段として,点字,拡大文字,要約筆記,筆談,絵カード,コミュニケーションボード,読み上げ,手話等の手段を用いる
・ルール・慣行の柔軟な変更では,順番を待つことが苦手な障がい者に対して,周囲の者の理解を得た上で,手続順を入れ替えるなど,
項目ごとに多数の具体例を規定しております。
さらに,職員が,障がいの特性や多様性を理解するとともに,障がい者へ適切に対応するため,障がい特性を踏まえた配慮の方法や内容等を示したハンドブックを作成しており,今後,職員研修等を通じて,合理的配慮の提供が適切に行われるよう取り組んでまいります。
(3) 法制定の意義と内容を周知する取り組みについて
(問)
障がい者に対する差別をなくすためには,この法律が制定された意義と「不当な差別的取扱い」や「合理的配慮」の内容について,県庁内はもとより,県内すべての事業所と県民に対してきちんと周知し,障がい者の人権保障について理解を促進する取組を実施することが不可欠であるが,どのように周知していこうと考えているのか,知事に伺う。
(答)
県では,障害者差別解消法の円滑な施行に向けて,これまで,
・県民に対しては,講演会の開催や人権だよりへの記事掲載
・企業・事業者には,会議,研修会での出前講座や会報誌への記事掲載
・障がい者団体には,会議等での行政説明などに取り組むとともに,
・市町には,会議を開催するなど,法律の趣旨等の普及啓発
に取り組んできたところです。
また,障がい者団体,事業者団体,行政機関等からなる障害者差別解消支援地域協議会の各委員に対しても,それぞれの所属団体を通じて,啓発活動に協力,支援していただくよう要請しているところです。
今後とも,職員研修はもとより,「あいサポート運動」における出前講座も活用しながら,あらゆる機会を通じて,県民や企業・事業者等に対し,法律制定の意義や内容の周知に取り組み,障がい者が社会を構成する一員として尊重される共生社会の実現に努めてまいります。
(4) タブレット端末を活用した学習に対する支援について
(問)
ディスレクシアという発達障がいのある子どもの中には,文字を文字として判読できなかったり,鏡文字に見えてしまうため,通常の授業のやり方では十分に内容を理解することができない子どもがいる。また,ごく近くの大きな文字しか見えない弱視の子どもにも困難さがある。しかし,黒板に書かれていることや教科書のページをタブレット端末で撮影し,拡大した文字を見ながら先生の話を聞くと理解しやすいことから,これを活用して学習している学校が県内にもあり,昨年10月に文教委員会の県外調査で訪れた北海道札幌視覚支援学校でも,弱視の中学生がタブレット端末を活用して学習していた。
タブレット端末の活用は,ディスレクシアや弱視の子どもの学習権を保障する上で大変有効な方法であり,当該の子どもが在籍しているすべての学校でこれを取り入れるとともに,機器の購入費を補助する制度を創設するなど,健康福祉局と連携して必要な措置を講じるべきであると考えるが,教育長の所見を伺う。
(答)
読字障がいや視覚障がいを始め,障がいのある児童生徒の学習を支援するために,学校では音声教材や拡大図書,読みやすくする補助具の活用など,特性に応じた指導の工夫が行われているところであり,タブレット型端末の活用も学習を支援する有効な方法の一つであると考えております。
タブレット型端末については,すべての県立特別支援学校に,各校の規模に応じて1学級分にあたる8台から3学級分にあたる24台まで,合計で216台を整備しております。しかしながら,小中学校については8市町が未整備となっているなど,まだ十分に整備されていない状況があると認識しております。
このため,教育委員会としては,各市町に対し,国がICT環境整備のために措置している交付税も活用し,各学校への整備を進めるよう,引き続き働きかけてまいります。また,機器の購入補助については,現在,就学奨励費で一部対応しているところですが,その拡充について国へ要望してまいります。

2 教育に関する大綱を具体化する取り組みについて

(1) 世代をまたがる格差の再生産・固定化に係る認識について
(問)
大綱の「教育上特別な配慮を必要とする児童生徒等への支援」の項では,世代をまたがる格差が再生産・固定化されることを防ぐための支援について言及している。しかし,格差が再生産・固定化される原因については「経済状況や家庭環境等による進学機会や学力等の差が,その後の就労・賃金等の格差にもつながるとの指摘があり」と,極めて第三者的な表現になっており、このように原因を曖昧にしたままでは,的確な支援策を講じることはできないと考える。
そこで,これまで何度も尋ねてきたところであるが,教育委員会は,経済状況や家庭環境等が学力や進学率等の格差,さらに,卒業後の就職先や賃金等の格差につながっていると認識しているのか,改めて教育長に伺う。
(答)
家庭の経済力が家庭の学習環境に及ぼす影響は大きく,家庭の経済力が厳しいことにより,その学習環境が整っていないことが学力低下の一因となると考えております。一方で,学力の低下は学校や社会のルールを守ることなどの規範意識が低いことや,基本的な生活習慣が身に付いていないことなど,様々な要因が影響しているものと考えております。
教育委員会としては,一人一人の生徒が自ら希望する進路を実現させるため,各学校において,習熟の程度に応じたきめ細かな授業を行うことや丁寧な個別面談を通して規範意識の向上や基本的生活習慣の定着を図るなど,すべての生徒が自らの目標を実現できる「確かな学力」を身に付けられるよう取組を進めてまいります。
(2) 特別な配慮を必要とする対象者について
(問)
大綱には「特別な配慮を必要とする」理由について,「次代を担う子供が,生まれ育った環境によって左右されることなく,また,障がいの有無にかかわらず,健やかに育ち,夢や希望,高い倫理観や豊かな人間性を持ち,意欲にあふれ,自立した若者へと成長し,充実した生活を送る」機会は「誰もが等しく与えられるべきである」という認識が示されている。これは,裏を返せば,我が国の現状はそのような状況ではないという問題意識を示したものであり,私も同感である。
私は,就職や結婚の際,厳しい差別に遭遇した周りの大人を見て「僕らはどんなにがんばっても差別されるのか」と意欲を萎えさせてしまう被差別部落の子どもの姿を見てきた。また,一緒に部落問題の勉強をしている若い保護者に共通する悩みは「我が子に部落の出身だということをどのように教えたらいいのか」ということである。
そこで,大綱で示されている問題意識を更に深めるため,「生まれ育った環境によって特別な配慮を必要とする」子どもとはどのような子どもを指しており,その中に被差別部落出身の子どもも含まれているのか,併せて教育長に伺う。
(答)
本県の「教育に関する大綱」における「教育上特別な配慮を必要とする児童生徒等」については,例えば,
・生活保護受給世帯など家庭の経済状況が厳しい児童生徒等
・若年無業者やひきこもり,高校中退者など挫折や困難を抱えた子ども・若者
・障がいのある児童生徒等
・様々な社会的要因により困難な状況にある児童生徒等
など,将来,社会参加や自立するために必要な知識・能力を身に付けていく上で支援を必要とする児童生徒を広く捉えているものと認識しております。
教育委員会としては,すべての者が学習意欲を持ち,生涯にわたって学び続けることができるよう,関係部局・関係機関とも連携しながら,必要な環境の整備に努めてまいりたいと考えております。
(3) 教育費負担の軽減など経済的支援の内容について
(問)
大綱の中で,具体的な支援策として示されている「教育費負担の軽減などの経済的支援」とは,小・中学生に対する就学援助費や高校生に対する就学支援金などの現行の制度を適用することにとどまるのではなく,高校生や大学生等を対象にした給付制奨学金制度の創設なども視野に入れたものと受け止めている。
県には,医学部への進学者や介護福祉士養成施設への入学者,外国人留学生を対象にした返還免除規定のある奨学金制度がある。そこで,経済的に厳しい家庭の高校生・大学生等を対象にした給付制あるいは返還免除規定のある奨学金制度も新たに創設すべきであると考えるが,教育長の所見を伺う。
(答)
経済的な理由により修学が困難と認められる高校生等に対して,償還猶予のある広島県高等学校等奨学金の貸し付けや,平成26年度の入学生からは国の補助事業を活用して広島県高校生等奨学給付金事業による給付を行い,低所得世帯の教育に係る経済的負担の軽減を図っているところです。
平成27年度からは通信制高等学校などの生徒に対する給付額を増額しているところであり,平成28年度からは通信制高等学校以外の一部の生徒に対しても給付額の増額を予定しており,今後とも国の動向を見据えながら,より充実した給付事業となるよう努めてまいりたいと考えております。
一方,大学生に対する奨学金は,独立行政法人日本学生支援機構が国の交付金や補助金を受けて広く実施しているところであり,低所得世帯の学生に対する就学機会を拡大すべきとの観点から,全国公立大学設置団体協議会を通じて,給付型奨学金の創設や無利子奨学金の利用拡大及び有利子奨学金の利息軽減について国に要望しているところです。
なお,県立広島大学においては,厳しい経済環境にある学生に対して授業料を半額減免する制度を設け,その対象を年々拡大してきたところですが,引き続き,県としてできる限り,経済的に厳しい家庭の生徒・学生の就学を支援してまいりたいと考えております。
(4) 挫折や困難を抱えた子どもの学び直しについて
(問)
大綱では「若年無業者やひきこもり,高校中退者など,挫折や困難を抱えた子供・若者や非正規労働者・早期離職者が自立し,再び社会に参画できるようにするため,学習支援や体験活動の実施,キャリアアップや学び直しの機会の提供等を行っていく」ことに言及している。ここまで踏み込んだ支援を行うという姿勢は挫折や困難を抱えた子どもや若者に希望を与えるものであり,大綱の作成に当たった知事と教育委員各位に敬意を表する。
しかしながら,県立高校の入学者選抜試験において他の都道府県では見られない大量の定員内不合格者を出し,高校へ行きたいという子どもの願いを入口で切り捨てている本県の現状を見るとき,額面通りに受け止めることはできないと考えるのは,私一人ではないと思う。
そこで,今後は定員内不合格者を出さないことを明言するべきであると考えるが,どのように認識しているのか,また,ひきこもりになっている若者や不安定なアルバイト収入だけで厳しい生活を余儀なくされている若者などに「キャリアアップや学び直しの機会」をどのような手法と内容で提供しようと考えているのか,併せて教育長に伺う。
(答)
高等学校への入学は,その教育を受けるに足る能力・適性等を判断して校長が許可するものであることから,定員内であってもやむを得ず不合格となる場合もあると考えております。しかしながら,中学校卒業段階で多くの進路未決定者がいることは大きな課題であると捉えており,校長会等と連携しながら進路未決定者の解消に向けて取組を進めているところです。
教育委員会としては,これからの社会で活躍するために必要な資質・能力の育成を目指した主体的な学びを促す教育活動を充実させ,生徒に高等学校の教育を受けるに足る能力・適性等を身に付けさせることにより,すべての生徒の進路の実現ができるよう取り組んでまいります。
次に,学び直しの機会の提供については,高等学校を退学した生徒が同一の高等学校に再入学できる制度及び異なる高等学校に編入学できる制度を設けており,教育委員会のホームページで,この制度について案内を行っています。
また,高等学校を退学した後,再び高等学校で学び直す生徒に対しては,高等学校等就学支援金の支給期間を経過した後も学び直し支援金を支給することにより経済的支援を行っているところです。その他,ひきこもりなど困難を抱えた子ども・若者に対しては,県が設置をした子ども・若者支援協議会に参画する支援機関が相互に連絡をとり合い,支援が必要な子ども・若者の状況に応じて雇用や教育などの各種支援を連携して行うことで,キャリアアップや学び直しなど自立に向けた機会を提供しております。
さらに,現在,設置準備を進めているフレキシブルスクールにおいては,生徒が安心して通うことのできる居場所づくりの工夫や生徒の心のケアを図るための相談体制の確立を図ることとしており,学び直しの機会を提供できるものと考えております。

3 部落問題の解決に向けた取り組みについて

(1) 同対審答申が示した部落問題の基本認識について
(問)
同和対策審議会の答申では,部落問題とは,被差別部落出身者が「近代社会の原理として何人にも保障されている市民的権利と自由を完全に保障されていないというもっとも深刻にして重大な社会問題」であり,差別は「単なる観念の亡霊ではなく現実の社会に実在する」客観的事実であることが明記され,さらに「人類普遍の自由と平等に関する問題であり,日本国憲法によって保障された基本的人権にかかわる問題を未解決に放置することは断じて許されない」と指摘されている。
この答申が出された50年前に比べて現在は,被差別部落の生活状況や部落問題に対する国民の意識に変化が見られることも事実であるが,県内でも身元調査を目的にした戸籍謄本等の不正取得が後を絶たないなど悪質な差別事件の発生が象徴しているように,部落差別が根強く存在していることもまた事実である。
私は,答申に示されている部落問題の基本認識については現在においても変わるものではないと考えているが,知事の所見を伺う。
(答)
同和問題は「人類普遍の原理である人間の自由と平等に関する問題であり,日本国憲法によって保障された基本的人権にかかわる課題である」「これを未解決に放置することは断じて許されない」など,同和対策審議会答申に示された基本認識は現在においても変わっていないものと認識しております。
(2) 部落問題の解決に果たすべき行政の責務について
(問)
答申は,部落問題の解決は「国の責務であり同時に国民的課題」であるため「国の基本政策に位置づけ,行政組織のすべての機関が問題解決を促進する態勢を確立」し,同和行政は「生活環境の改善,社会福祉の充実,産業職業の安定,教育文化の向上及び基本的人権の擁護等を内容とする総合対策」として「部落差別が現存する限り積極的に推進されなければならない」と行政の責務を示している。
同和対策事業に対する国の財政上の特別措置が廃止された2002年4月以降,部落問題解決の責務がなくなったかのように曲解する自治体も出てきたが,国においては「一般対策への移行後は,従来にも増して,積極的に」同和行政を推進するように通知している。そこで,部落問題の解決に果たすべき行政の責務について知事はどのように認識しているのか伺う。
(答)
同和問題は人権問題であり,その解決に向けて努力することは行政の責務であると認識しております。このため,昨年10月に改定した「ひろしま未来チャレンジビジョン」の中で,県民が人権尊重の意識を高め,互いに人として尊重し合う社会づくりを目指すこととしており,チャレンジビジョンの実施計画である「広島県人権啓発推進プラン」に基づき,同和問題についての正しい理解の普及や就職の機会均等の確保に向けた事業主に対する啓発などに取り組んでまいりたいと考えております。
(3) 今日的な部落差別の実態に係る受け止めについて
(問)
今月初旬,インターネット上に驚くべき書き込みがあった。それは「部落地名総鑑の原典である『全国部落調査』を発見し,電子化に成功しました。そのデータは同和地区研究サイトに掲載しています。この件については近日中に『追跡!部落地名総鑑』と題して特集しますのでご期待ください」というものである。部落差別を煽動するこのようなサイトはいくつも存在しており,被差別部落出身者の苗字を市町村別に書き並べたものも発見されている。
これらが象徴しているように,被差別部落の出身であることを暴く事件は後を絶たない。その結果,5年前に福山市が実施した「同和地区生活実態調査」では,夫か妻のいずれか一人だけが被差別部落出身という夫婦のうちの約4割が結婚する際に反対されており,そのうち半数は,実家や親戚の中で現在も付き合いを拒否している者がいると答えている。反対があっても結婚までこぎつけられたことは大きな前進であるが,依然として厳しい差別が存在している。
部落差別の実態については,執行部も様々な情報を把握していると思うが,被差別部落の生活実態や相次ぐ差別事件についてどのように受け止めているのか,環境県民局長に伺う。
(答)
差別事象については,特定の個人を名指しして中傷するもの,マスコミ,インターネット等の媒体によるもの,進学,就職,結婚など人生の節目となる機会で発生することにより,その後の人生や生活実態に大きな影響を与える深刻なもの,住民票の不正取得など重大事案につながりかねないものなどが発生しております。
これまでに実施されてきた様々な対策や啓発活動にもかかわらず,現在までなくなることなく続いていることは残念なことであり,県民の人権意識を高める取組を今後ともしっかり進めていく必要があると考えております。
(4) 部落問題を解決するために必要な施策について
(問)
部落問題に限らず,すべての人権問題は,事実として存在している差別の実態を解消する具体的な措置を講じなくては解決することができない。だからこそ,県は,児童虐待やいじめに対する適切な対処,障がい者に対する支援の拡充,DV被害者に対する支援の強化などに注力し,性同一性障がい者や性犯罪被害者に対する支援も強化しようとしているのだと考える。
そこで,次のような施策も是非実施するよう,提案したい。
1点目は,不公正な採用選考をする企業やブラック企業をなくすため,高校生や大学生等が職業安定法や労働基準法などについて学習する教材を作成すること,2点目は,インターネットのサイトを点検し,差別を扇動する悪質な書き込み等についてはサイトの開設者あるいはプロバイダーに削除要請をすること,3点目は,国の「人権教育・啓発に関する基本計画」に明記されている「学校,家庭及び地域社会が一体となって進学意欲と学力の向上を促進し,同和問題の解決に向けた取組」を推進すること,4点目は,文部科学省から通知された「人権教育の指導方法等の在り方について-第三次とりまとめ」に基づく人権教育をすべての教育機関で実施すること,5点目は,部落問題の実態を周知することによって県民の理解を促進する取組を強化することであるが,この提案についてどのように考えるか,環境県民局長の所見を伺う。
(答)
人権意識を高める取組としては,進学,就職などの機会にかかわる教育機関や企業等での研修などの実施,インターネット等の媒体を介する事象については市町や法務局との連携などが必要であると考えております。
その具体的な対応については,御提案の内容なども踏まえ,関係機関と連携して,より実効性の高い取組となるよう努めてまいりたいと考えております。

4 鞆地区におけるまちづくり計画について

(1) 地元住民との話し合いで出された要望について
(問)
県は一昨年の12月,鞆地区における町中交通の円滑な処理と高潮による浸水の防止対策についての具体案を地元に提示し,それ以降,鞆町内会連絡協議会や関係町内会の皆様と精力的に話し合いを進めてきた。その結果,事業の実施に向けて大きな一歩を踏み出すところまで漕ぎ着けることができたと思う。
様々な困難がある中で,住民の意見を集約するために尽力した鞆町内会連絡協議会の皆様と県の担当者に対して,心から敬意を表する。
私は鞆町に住んでいる多くの方々からまちづくりの課題を聴いてきたが,「学校への行き帰りに交通事故に遭わないか,いつも心配している。狭い道路を何とかしてほしい」と話す小学生の保護者の声に代表されるように,大多数の住民は「県は,提示した事業を一刻も早く完成してほしい」と願っている。
そこで,話し合いの場では住民からどのような意見や要望が出され,それをどのように受け止めているのか,併せて土木建築局長に伺う。
(答)
鞆地区の再生・活性化に向けた町中の交通処理対策や防災対策などについては,鞆町内会連絡協議会や関係町内会,さらに個別訪問などの様々な機会を通じて,地元の住民の皆様からの御意見を伺ってきたところです。その中で,
・町中の交通処理対策や防災対策などの安全・安心にかかる事業については すぐにでも行ってほしい
・県が示した案については責任を持ってやりきってもらいたい,しっかり前に進めてほしい
・歴史文化,生活環境などの鞆の価値保全に向けた調査を行ってほしい
などの様々な御意見をいただいたところです。
県としては,これらの地元住民の皆様からの御意見や御要望を真摯に受け止め,確実に課題解決が図られるようスピード感を持って,誠心誠意取り組んでまいりたいと考えております。
(2) 予算計上した事業を実施するための課題について
(問)
新年度予算案には,鞆地区振興推進費として,江之浦地区から焚場地区の間の交通処理に必要な用地買収及び道路の拡幅工事と浸水対策に係る調査及び設計,西町から道越地区にかけての護岸整備と雁木修復工事,鍛冶駐車場の立体化工事,電線地中化工事,待避所の設置などに充てる12億円余が計上されている。
これらは住民の生命と財産,つまり生存権を守るために必要な最低限の事業であり,どのような困難に直面したとしても完遂してもらわなければならない。
特に,これから用地買収などをしなければならない江之浦から焚場地区の間,同箇所に作る防潮設備については,様々な意見がまだ地元にあると聞いている。
そこで,実施する上でどのような課題が残されているのか,また,それをどのように克服して実施していこうと考えているのか,併せて土木建築局長に伺う。
(答)
鞆地区振興推進費には,駐車場の立体化や電線の地中化工事,さらには江之浦から焚場間における道路機能の確保などの「町中の交通処理対策」や鞆港湾内におけます高潮対策の「防災対策」などについて必要な予算を計上し,事業を推進することとしております。
鞆地区において事業を進めるに当たっては,この地域が古くから港町として栄えた歴史的背景から,景観や歴史的遺構などの文化的価値にも十分に配慮していく必要があると考えております。また,地権者の方々に対して用地買収の協力をお願いするための協議を重ねていく必要があり,引き続き丁寧に説明し,理解を得る必要があると考えております。
そのため,県としては,福山市と連携を図りながら必要な調査を進めるとともに,専門家等の御意見をお聞きし,地権者の皆様をはじめ地元住民の方々との協議も重ね,一刻も早く事業が完成できるよう着実に取り組んでまいります。
(3) 計画の着実な実施に向けた知事の決意について
(問)
鞆地区のまちづくりには,県が実施する事業の外,県道以外の生活道路や下水道等の整備,伝統的建造物の保存,増え続ける空き家対策など様々な課題があるが,これらを着実に解決していくためには,県と福山市が思いを一つにして,協力しながら取り組んでいくことが何より重要である。そこで,記者会見の席で述べた鞆地区のまちづくりに対する知事の不退転の決意を,改めて鞆地区の住民をはじめ,すべての県民に披瀝してほしいと思うが,知事の決意を伺う。
(答)
鞆地区を再生・活性化するためのまちづくりについては,待ったなしの状況であることから,まちづくりの主体である福山市と連携・協力し,地元の皆様の御意見も伺いながら,早急に事業を推進していくことが重要であると考えております。こうした中で,県としては,今年度からすぐにでも取り組まなければならない「町中の交通処理対策」「防災対策」「まちづくり基金」について住民の皆様と協議しながら事業に取り組んでいるところであり,来年度においても,より一層,取組を加速していくこととしております。
中でも「防災対策」については,住民の皆様の生命・財産を守るために喫緊の課題であることから,私自身,去る1月12日の記者会見において「退路を断ち,前に進めていく」と申し上げたところであり,事業実施の前提として「埋立免許願書」を2月15日に取り下げたところです。
あわせて,住民の皆様の生活利便性の向上や安全・安心の確保を図るため,駐車場の立体化や電線の地中化,さらには,江之浦・焚場間の交通処理対策に必要な用地買収,拡幅工事や町並み保存の促進などに,取り組んでいくこととしております。今後とも,鞆の住民の皆様が安心して暮らしながら鞆の歴史と伝統を守り続けていけるまちづくりの実現に向けて,一刻も早く課題解決を望んでおられる地元の皆様のお気持ちを改めて真摯に受け止めた上で,福山市との適切な役割分担のもと,連携を密にしながら,迅速かつ確実に取り組んでまいります。
広島県議会議員 山下 ますみ
福山市選挙区広島県議会議員 山下 真澄 (やました ますみ)
hiroshimakengikai@yamashita-masumi.com
選挙区 福山市
会派 広島県議会民主県政会
期数 2
生年月日 昭和24年9月19日
常任委員会 総務委員会
特別委員会 少子化・次世代育成対策特別委員会
山下ますみ 一問一答
後援会の案内
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