7月豪雨災害に被災された皆様へ

7月初めに西日本を襲った豪雨によって広島県内でも大きな被害が発生し、108人もの尊い命が奪われました。お亡くなりになった皆様に衷心より哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。

2017年2月本会議質疑

2017年2月本会議質疑
正規雇用化の実現を 商工労働局長の答弁に対して「国勢調査で県内の20歳から39歳までの就業者の既婚率は、正規労働者が55.9%であるのに対して非正規労働者は16.3%に止まっている。県は少子化対策として婚活支援事業を進めているが、企業の『働かせ方』が改善されない限り少子化の進行を食い止めることはできない。正規雇用化の実現に向け、企業に対する強い働きかけを」と再度求めた。

民主県政会の山下真澄でございます。質問最終日の午後であり、皆さんお疲れのことと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、昨年5月、オバマ大統領が広島を訪れました。そして、被爆者代表も出席していた慰霊碑前のスピーチで「恐怖の理論から逃れ、核兵器のない世界を追求する勇気を持たなければならない」と語り、世界中の人々に大きな希望を与えました。大統領の来広は各国の元首に広島訪問を訴えてきた被爆者の皆さんの熱い思いと、国際平和拠点ひろしまの構築をめざして地道な取り組みを進めてきた県執行部の努力によって実現したものであり、心から敬意を表します。

しかし、オバマ大統領の思いはアメリカ議会に受け入れられず、本年1月に就任したトランプ新大統領は、選挙中に「日本や韓国も核武装すべきだ」と発言していたとの報道も一部にあり、核兵器廃絶への道はまだ遠いと言わざるを得ません。このような状況であるからこそ、ヒロシマが果たすべき役割はますます大きくなっています。

そこで、本日は最初に核兵器の廃絶と平和の構築に向けた取り組みの強化についてお尋ねし、県政運営の基本方針2017に示されている主要な施策の課題についてもお尋ねしますので、執行部の皆さんには明快なご答弁をいただきますようお願いして、質問席へ移ります。

 

1 国際平和拠点ひろしま構想の取り組みについて

(1)トラック2コミュニティ等に係る取り組みについて
【山下】
最初の質問は、国際平和拠点ひろしま構想をいっそう深化させる取り組みについて、知事にお尋ねします。
昨年、県の呼びかけで3つの国際会議が開催されました。いずれの会議においても平和構築と核兵器廃絶に向けた取り組みについて活発な議論がおこなわれ、県に対する提言が採択されました。これらの提言では、国際平和拠点ひろしま構想をいっそう深化させるための具体的な取り組みが提案されています。
そこで、まず「国際平和のための世界経済人会議」で提案された「トラック2コミュニティ、つまり、企業とNGOやNPOからなる活動の維持活性化のための事務局と財団の創設」さらに「平和のためのマーケティング研究所の創設」についてどのように取り組もうと考えておられるのか、調査検討から構想の具体化、そして実施までのスケジュールについてお尋ねします。
【知事】
「2016国際平和のための世界経済人会議」はビジネスと平和構築の在り方との関係を多面的に議論し、核兵器のない平和な世界の実現に向けた効果的な発信と国際世論の喚起に向け、経済界との連携を図ることを目的として開催したもので、同会議からは広島が今後取り組むべきプロジェクトについて御提案をいただいたところです。その中のひとつである事務局・財団の創設やインターネット上での平和のためのマーケティング研究所の創設等の方策等により、本会議に参加いただいた方々をはじめとした国内外のトップレベルの経営者、研究者、社会起業家、国際NGOなどとの人的ネットワーク、いわゆるトラック2コミュニティを創設・維持していくことは大変有意義なことであると考えております。
このため、昨年の会議の関係者に定期的な情報発信を行うとともに、来年度、世界経済人会議のミニフォーラムを開催してコトラー教授の提案の具体化などについて議論を深めることとしており、こうした議論の継続やJICA・地元企業とのBOPビジネスの勉強会を定期的に開催することにより、平和のためのマーケティング研究の強化・集積につなげてまいりたいと考えております。
こうした取組を進めつつ、世界経済人会議の継続開催や平和のためのマーケティング研究所の創設を含みますトラック2コミュニティの維持・活性化のための事業推進主体の在り方についても、必要な事業規模や費用対効果、人材・資金の獲得しやすさ等といった観点から実現可能性の検証を行い、設置する場合のスケジュールについても検討を行ってまいりたいと考えております。
今後とも、こうした取組を着実に進めていくことによって広島の発信力の強化や平和に関する人材、知識・情報、資金等の集積を図り、広島の国際平和の拠点性の向上につなげてまいりたいと考えております。
【山下】
いずれも重要な提言ですから、実現に向けて着実に取り組みを進めていただきますよう、要望します。
(2)平和構築と核軍縮教育のカリキュラムの改善について
【山下】
次に、平和構築と核軍縮教育のカリキュラムの改善について、教育長にお尋ねします。
「ひろしまジュニア国際フォーラム」に参加した中高校生は「広島は世界をまとめる最も影響力のある場所のひとつであり、広島が世界平和を促進することに期待する」として、県に対して7つのことを提案しました。その中で「正規教育における平和、核軍縮・核不拡散教育のカリキュラムを改善すること」を求めています。
そこで、この提案をどのように受け止め、平和教育の内容をどのように改善すべきであると考えておられるのか、お尋ねします。
【教育長】
本県は人類史上最初の被爆県であり、かつ世界平和を発信する拠点として期待されていることから、これまでも平和教育については学習指導要領に則り、社会科や総合的な学習の時間などすべての教育活動を通して、地域の実情や生徒の発達段階に応じて創意工夫し、実施してきたところです。
中高生によってなされたこの提案については、県内及び16カ国・地域の中高生及び留学生が世界平和を促進することを期待し、本県に対して行ったものであり、真摯に受け止めるべきものであると考えております。
教育委員会としては、これまでの平和教育のカリキュラムが更に充実するよう、例えば、県内の優れた取組例などを参考に、引き続き、改善に努めてまいります。
【山下】
教育長もご存じのとおり、フォーラムに参加した生徒も含めて、県内には核兵器の廃絶を求める100万人署名や被爆者との交流、被爆直後の広島をCGで再現する活動など、さまざまな取り組みをしているたくさんの中高校生がいます。平和大使として国連の会議で核兵器の廃絶を訴えた高校生もいます。
このように自ら行動する中高校生が「もの足りない」と感じないような、中身の濃い平和教育を進めていただきたいと思います。
(3)核兵器廃絶に係る政府方針の転換を求めることについて
【山下】
次に、政府に対して核兵器廃絶に係る方針の転換を求めることについて、知事にお尋ねします。
「ひろしまラウンドテーブル」の議長サマリーには「核攻撃による被害を受けた最初で唯一の国である日本政府が、核兵器禁止条約を支持する国と反対する国との溝を埋めるために指導的役割を果たす」ことへの期待が示されています。
しかし、政府は反対の意思を維持したままであり、安倍総理は、今月3日に来日したマティス国防長官が「アメリカは核の傘による抑止力の提供で日本の安全を保障する」と表明したことを歓迎したとのことです。このような政府の姿勢について広島県被団協の坪井直さんは「まだわからんのか」と慨嘆しておられます。
そこで、県として、核兵器禁止条約への加入や核の傘に頼る防衛政策の転換などについて政府に申し入れるべきであると考えますが、ご所見をお伺いします。
【知事】
核兵器のない平和な国際社会の実現は、人類史上初の被爆地の自治体である本県にとって重要な使命であると認識しており、日本政府も、核兵器の廃絶に向けた取組を進めるという点で本県と思いを同じくしていると考えております。
近年、核兵器の廃絶に向けたアプローチを巡って核兵器国と非核兵器国の間の溝が広がっており、日本政府は昨年12月の国連総会における核兵器禁止条約に関する決議において、核兵器国と非核兵器国が協力して核軍縮を進めるべきという日本の立場と一致しないことから反対したと承知しております。
こうした状況の中、本県では、これまで世界の政治指導者の被爆地訪問を強く訴えるとともに、広島から具体的な提案を行うことにより、核軍縮の進展を図るため「ひろしまラウンドテーブル」に取り組んできたところですが、昨年のこの会議における議長サマリーでは、核兵器国と非核兵器国との間の溝を埋めるに当たっての日本政府の指導的役割への期待が、ご指摘のように示されたところでございます。
県としましては、日本政府に対し、これまでも、唯一の被爆国として国際社会における積極的なリーダーシップの発揮を要請してきており、こうした広島の思いを真摯に受け止めた対応をしていただくよう、今後とも、あらゆる機会を捉えて働き掛けてまいりたいと考えております。また、ひろしまラウンドテーブルに加えて、海外の研究機関とも連携しながら、核兵器国と非核兵器国との間の溝を埋めるための方策や核の傘に依存しない安全保障の在り方などについて研究を進め、具体的な政策提案につなげてまいりたいと考えております。
こうした取組を進めることによって、核兵器のない平和な国際社会の実現に具体的に貢献できるよう、取り組んでまいりたいと考えております。
【山下】
政府の姿勢は、核兵器の廃絶に後ろ向きの姿勢を続ける保有国に口実を与えています。外交政策は政府の専権事項ですが、これを変えることができるのは被爆地からの訴えだと思いますから、長崎県知事や広島・長崎両市長と連携して、ぜひ申し入れをしていただきますよう、強く要望します。

2 労働環境の悪化と働き方改革の課題について

(1)県内事業所における長時間労働等の実態と県の対応について
【山下】
質問の第2は、働き方改革に係る課題について3点、お尋ねします。
電通社員の自死から長時間労働とパワーハラスメントの犯罪性が浮き彫りになりましたが、昨年、厚生労働省が長時間労働の疑いがある1万余の事業所に対する指導をおこなったところ、半数近い4、416事業所で労使協定を超える残業などの法令違反があったと報告されています。また、広島労働局は、外国人技能実習生を受け入れている県内事業所に対する2015年の調査で、376事業所のうち280事業所で長時間労働や残業代の割増賃金不払いなどの法令違反が見つかったと報告しています。
私は、働き方改革で最も重要なことは、このような悪質な実態を解消することであると思っています。そこで、県内の事業所における長時間労働やパワーハラスメント等の実態についてどのように認識しておられるのか、また法令違反等の問題がある事業所にはどのような対応をしておられるのか、商工労働局長にお尋ねします。
【商工労働局長】
広島県における労働時間の現状は、平成27年の労働力調査では過労死基準のひとつの目安とされる週60時間以上働いている人の割合は全国平均と同様、約8%という実態になっております。また、平成27年度の広島労働局の定期監督では、労働基準法に違反する時間外労働をさせていた企業は約3割あるなどの状況となっております。パワーハラスメントについては、平成26年度の県の職場環境実態調査で職場においてパワハラがあったと回答した従業員は約2割にのぼっており、また広島労働局の労働相談では、パワハラを含む「いじめ・嫌がらせ」の相談が相談項目としては4年連続で最も多く、平成27年度は1、635件という実態となっております。
こうしたことの主な要因としては、一部の企業において労働関係法令の理解や法令遵守の意識が不十分であること、労働環境の改善意欲が未だ十分に醸成されていないことなどがあると考えております。
こうした中、広島労働局においては、長時間労働が行われている事業所に対して立入調査による指導・監督を行うとともに、悪質なものについては公表するなどの対策を強化しております。
県としては、事業主や人事労務担当者を対象とする過重労働問題への対応セミナーや労働者へのハラスメントの防止講座を開催するなど、労働関係法令遵守への理解を促進する取組を行うとともに、県に寄せられた労働相談のうち、法令に違反する疑いのある事例については、労働基準監督署に通知するなどの対応を行っています。
今後、長時間労働規制に関わる法改正などの動向に注視するとともに、引き続き、広島労働局と緊密に連携を取りながら法令遵守の徹底は基より、企業の実情を踏まえた働き方改革を積極的に推進することにより、長時間労働の是正や風通しの良い組織づくりなど働きやすい職場環境づくりを目指してまいります。
【山下】
法令違反の事業所に対して強制力を伴う調査や指導ができるのは労働局であると承知していますが、県も「働き方改革」を進めるよう企業に呼びかけているわけですから、まずは法令違反の悪質な実態を完全になくすことが重要です。労働局と連携して取り組みを進めていただきますよう、要望します。
(2)非正規労働者の正規雇用化を進める取り組みについて
【山下】
次に、非正規労働者の正規雇用化を進める取り組みについてお尋ねします。
2014年に県統計課がまとめた「2012年就業構造基本調査結果」によると、県内の労働者の雇用形態は正規雇用が59.4%、非正規雇用が34.6%で、非正規雇用者の年間所得は100万円未満が42.0%で最も多く、9割以上が300万円未満となっています。総務省が昨年8月に発表した全国統計では非正規雇用が40%に達していますから、県内でも非正規雇用の割合は確実に増えているものと思います。
自らの意思ではなく、やむなく非正規の仕事に就いている人の多くは生活を維持することも困難な状況にありますが、この問題は企業に「働かせ方改革」をしてもらう以外に解決の方法はありません。
そこで、正規雇用への転換を進めるよう事業所に対して働きかけを強化するとともに、積極的に取り組んでいる事業所を対象にした県独自の支援制度を創設すべきであると考えますが、ご所見をお伺いします。
【商工労働局長】
非正規雇用は所得の低迷や生活の不安定化を招いて社会全体の活力の低下にもつながる恐れがあることから、正規雇用を拡大することが重要であると認識しております。そのためには、まずは各企業がイノベーションを通じた新たな価値創出により、収益力を向上させ、雇用の増大や給与水準の向上につながる好循環をつくり出すことが必要であると考えており、こうした観点から、企業の成長支援や人材の育成・確保支援などに取り組んでいるところです。また、正規雇用を目指す労働者については、キャリアアップのための職業訓練や企業との合同の就職面接会を始めとした就業支援に取り組んでいるところです。
企業に対する働きかけとしては、国のキャリアアップ助成金について県の雇用労働情報サイトによる周知のほか、企業向け制度説明会を開催するなどして、その活用を促すとともに、県独自の金融支援として、正規雇用への転換を行う企業への低利融資の制度を設けるなど、企業の正規雇用の拡大に向けた取組を促進しているところです。
また、ひろしましごと館において、来年度から、企業の正規雇用化を一層促すため、企業と正規雇用を目指す労働者との個別の面談の機会を設けるなど、マッチングの強化を図ってまいりたいと考えております。
さらに、現在、労働団体、経済団体、国、県などで構成する雇用推進会議において、実務者レベルで非正規雇用を巡る諸課題について議論を行っており、今後、非正規雇用に関わる法制度など国の動向も注視しつつ、広島労働局と連携を図りながら更なる対応も検討していくなど、非正規雇用者の正規雇用化に向けた取組を一層推進してまいりたいと考えております。
【山下】
2010年の国勢調査で、県内の20歳から39歳までの就業者の既婚率は正規労働者が55.9%であるのに対して非正規労働者は16.3%に止まっています。県は少子化対策として婚活支援の事業を進めていますが、企業の「働かせ方」が改善されない限り、少子化の進行を食い止めることはできません。
正規雇用化を実現するにはクリアしなければならない課題も多いと思いますが、県内には労使が協力して全員の正社員化を実現した広島電鉄というすばらしいお手本があります。ぜひ、企業に対して強く働きかけていただきますよう、要望します。
(3)委託業務等に従事する労働者の賃金水準の確保について
【山下】
 次に、県が発注した委託役務業務等に従事している労働者の賃金水準の確保について、会計管理者にお尋ねします。
この問題については、過去の本会議でも、低価格入札が労働者の低賃金の大きな原因になっていると何度も指摘されてきました。そのため、契約条項に労働関係法令の遵守を盛り込むとともに、低価格で落札した業者に対する立ち入り調査をおこなうなど制度の改善が進められましたが、依然として、最低賃金で働かせているような実態もあると伺っています。
そこで、低価格で落札された過去3年間の委託役務業務等において労働者に支払われた賃金は設計金額の何%であったか、最高値と最低値をお示しください。あわせて、設計金額を大幅に下回る実態があることの是非と、問題を抜本的に改善するには「公契約条例」の制定が必要であるという指摘について、ご所見をお伺いします。
【会計管理者】
委託業務等に従事する労働者の賃金等については、一定の条件で抽出した260件余りの契約について確認した結果、対象従事者の約1.3%に当たる方が最低賃金と同額でしたが、最低賃金を下回るものや社会保険未加入などの法令違反は確認されませんでした。一方、現状では、契約金額の項目別の内訳は把握しておりませんが、こうした法令遵守の状況を一層確実なものとするため、来年度からは契約制度を見直し、落札率70%未満の契約については調査をすることとしました。
次に、今年度の調査結果から、落札率70%未満の契約が300件余りあることが明らかになったところですが、不当な低価格での入札による契約については従事する労働者の適正な労働環境や履行品質が確保されない恐れがあることから、しっかりと防止あるいは排除していく必要があるものと認識しております。
こうしたいわゆるダンピング受注を排除し、適正な労働環境等の確保を確実なものとしていくため実効性の高い契約制度の見直しに取り組むこととし、社会保険の加入に係る誓約書の徴取をはじめ、昨年度は労務費等の実態調査の試行などに取り組みましたが、任意調査であったため、75%の回答率にとどまり、かつ回答の信ぴょう性が低い等の課題がございました。このため、本年度は契約書に追加した調査協力義務規定に基づく抽出確認調査を試行した結果、調査対象全数の回答があり、法令違反等は確認されませんでした。しかしながら、現状の確認調査では県が締結した全ての委託役務業務契約の確認に至っていないという課題が残っております。
来年度については、これまで実施してきた調査の結果や課題等を踏まえ、労働関係法令等の遵守に係る確認調査を本格実施することとしております。さらに、確認調査の精度を高めるため、全ての委託役務業務に従事する労働者を対象とした労働関係法令違反等に係る申出制度を新設するなど、不当な低価格での入札による契約の確実な防止に向けて、他県に先んじた取組を行うこととしております。
公契約における適正な労働環境や履行品質の確保は重要な課題であると認識しており、まずはこうした取組の効果を検証し、PDCAを回しながら契約制度の更なる見直しを進めるとともに、公契約条例についても、引き続き、条例制定県も含めた他県の取組について丁寧な情報収集に努め、本県の対応について検討してまいりたいと考えております。
【山下】
委託業務等の設計金額には人件費を積算した金額が含まれています。それを大幅に下回る賃金しか支払われない実態を放置し、法令違反でなければ最低賃金でもよしとする姿勢は、積算という業務の意味を自ら否定する愚行としか言いようがありません。さらに、昨日の畑石議員の再質問に対する「余った予算は他の施策に使うのだから」という答弁は、現状についてまったく問題意識を感じていないとしか言いようがありません。
官製ワーキングプア―を生み出している状況を解消するには、公契約条例を制定し、賃金に関する規定を設けることが必要です。ぜひ取り組みを進めていただきますよう、強く要望します。

3 障がい者差別を解消する取り組みについて

(1)当事者の思いを聴くことの重要性について
【山下】
質問の第3は、障がい者差別を解消するための取り組みについて3点、健康福祉局長にお尋ねします。
先日、「広島県障害者自立支援協議会」の委員を務めておられる横藤田誠先生のお話を伺う機会がありました。両下肢に障がいのある先生は松葉杖を使っておられますが、空港にある動く歩道やエスカレーターはスピードが早くて乗ることができないとおっしゃいました。このように、合理的配慮は「障害の特性や具体的場面と状況によって異なり、多様かつ個別性の高いもの」ですから、個々のケースごとに必要な措置の具体を検討しなくてはなりません。そのため何よりも重要なことは、困り感を持っている当事者の思いを聴くことです。
そこで、あらゆる施策の立案や実施にあたっては当事者の思いを聴取することが重要であることについての基本的な認識と、どのような方法で障がい者の思いを聴いてこられたのか、お尋ねします。
【健康福祉局長】
障害者施策を推進するに当たりましては、障害のある方々がどのような状況にあり、そして、どのような考えをお持ちなのかを把握するとともに、常に障害のある方々に寄り添う気持ちを持って取り組んでいくことが極めて重要であると認識しております。
このため、障害者差別解消法との関係では、職員対応要領の制定に際し、障害のある方々に対してアンケート調査を実施するとともに、障害者団体の代表の方に障害者差別解消支援地域協議会の委員として参画していただいております。また、障害のある方々が参加された会議、研修会、相談会等に出席し、意見や要望をお聴きするとともに、障害者団体と継続的に意見交換を行っております。
今後とも、あらゆる機会を捉えて、障害のある方々から思いや御意見をお聴きし、実効性のある障害者施策の推進に取り組んでまいります。
【山下】
横藤田先生のお話を伺って、エスカレーターがあれば障がい者にも優しい施設という発想しかなかった私は、自分の無知さ加減を思い知らされました。そして、当事者の思いを聴くことがいかに大切かということをあらためて感じたところです。
執行部の皆さんには、あらゆる施策の立案や実施にあたっては当事者の思いを聴取しながら取り組んでいただきたいと思います。
(2)県に求められた合理的配慮とその後の対応について
【山下】
次に、県に求められた合理的配慮とその後の対応についてお尋ねします。
「障害者差別解消法」が施行された昨年4月から9月までの半年間に、県の窓口には56件の相談が寄せられたと伺っています。その中には県に対して合理的配慮を求められた事案もあったと思いますが、行政機関には「その実施に伴う負担が過重でない限り、障がい者にとって社会的障壁となっている事実を除去するための必要かつ合理的な配慮をおこなうこと」も義務とされています。
そこで、県に求められた合理的配慮の具体的内容と、相談者の申し入れに対してどのような取り組みをしてこられたのか、お尋ねします。
【健康福祉局長】
本年1月末までに県に求められた合理的配慮に関する相談件数は20件となっており、その都度、所管部局に対し情報提供するとともに、対応を求めているところでございます。
具体的な申入れとその対応事例としては、交通手段がないため、県の障害者陸上競技大会に参加できないとの申入れに対して、最寄りのJR駅からのバス輸送の実施に向けて検討を行っていること、ろうあ者専門相談員との面談に当たって、在・不在の状況が分かりにくいとの申入れに対して、在・不在を示すプレートの設置を行ったこと、県主催の説明会に手話通訳者を派遣して欲しいとの申入れに対して、手話通訳者の配置を行ったことなどがあり、これらの対応については、県民の皆様からも評価をいただいているところでございます。
引き続き、職員対応要領やハンドブックに基づき、障害のある方々への合理的配慮の提供に取り組んでまいります。
【山下】
物理的な障壁を取り除くには予算措置が必要ですが、財源がないことを理由にして合理的配慮をしないことがないよう、取り組んでいただきたいと思います。
(3)不当な差別的取り扱いに係る県の指導について
【山下】
次に、不当な差別的取り扱いに係る県の指導についてお尋ねします。
「障害者差別解消法」第7条には「障害を理由として不当な差別的取り扱いをすることにより、障害者の権利利益を侵害してはならない」と明記されています。したがって、不当な差別的取り扱いに係る相談については、事実を確認したうえで、県として厳正な対応をすることが求められます。
そこで、不当な差別的取り扱いであると判断した事実についてどのような対応をされたのか、また、それができなかったケースについてはどのような要因があったのか、お尋ねします。
【健康福祉局長】
障害者差別解消法における障害を理由とした不当な差別的取扱いとして、本年1月末までに県の相談窓口に寄せられた相談件数は32件となっております。その内、対応を依頼された車椅子利用者の観光船への乗船拒否、聴覚障害者では対応困難な、電話のみによるインターネットサービスの解約手続などの事案について事業者に対して事実確認を行い、当該事業者に不当な差別禁止の法的義務を説明するとともに、適切な対応を取るよう申入れを行い、改善に結び付けております。
一方、相談者の中には、相手の事業者名を明らかにされず、話を聞いてもらうだけで良いとされる方、県の仲立ちによる事業者への対応までは依頼されない方、相談対応者からのアドバイスを踏まえ、自ら対応されようとする方などもおられます。
県としましては、引き続き、相談対応者のカウンセリング力を高め、相談者の思いを受け止め、その意向に配慮しつつ、事業者に適切に対処するなど実効性のある相談対応を行い、障害者差別の解消に向けて取り組んでまいります。
【山下】
相談者が相手の名前を明らかにしなかったため適切な対応ができなかったことがあったとのことでしたが、私は部落解放運動の中で、差別を受けた事実を話すことを躊躇する多くの人を見てきました。話してもどうにもならないと考えたり、大きな問題になることに不安を感じたりして、諦めてしまうわけです。
しかし、これでは不当な差別的取り扱いはなくなりません。そこで、相談を受ける担当者に対して、相談者が相手方を明らかにできるように、ていねいな対応を徹底していただきたいと思います。

4 「遊び 学び 育つ ひろしまっ子!」推進プランについて

(1)乳幼児の意欲と主体性を育てる環境について
【山下】
質問の第4は、「遊び 学び 育つ ひろしまっ子!」推進プランに基づく取り組みについて、教育長にお尋ねします。
推進プランでは「一人ひとりの子どもが安心して主体性を発揮し、遊びを展開していくことができる遊具や用具、絵本などを用意して遊びの環境をつくること、子どもが環境から好きなものを選んでじっくりと遊び込むための時間や場を確保すること」の重要性に言及しています。
しかし、どのような手法で遊びの環境をつくり、じっくりと遊び込むための時間と場を確保するのかという最も肝心な部分についての記述がありません。
そこで、乳幼児の意欲と主体性を育てる環境をつくるために重要な視点と具体的な手法についてどのように捉えておられるのか、お尋ねします。
【教育長】
乳幼児期における教育におきましては、乳幼児の自発的な活動としての遊びを生み出すために必要な環境を整えることが重要です。このような環境を構成する上で重要となる視点は、乳幼児の興味や関心に即しながらも、それぞれの発達段階に応じて、どのような育ちを期待したいか、そのために必要な経験は何かを考え、その経験が可能となるように環境を構成していくことであると考えております。
具体的な手法については、乳幼児が思わず手を出したくなるような魅力的な遊具や用具などを用意し、これらを乳幼児にとって見えやすく、取りやすい場所に整えておくなど、乳幼児が主体的に関わることができるような整った環境を構成していかなければならないものと考えております。
こうしたことから、来年度は、「遊び 学び 育つひろしまっ子!」推進プランに基づき、意欲と主体性を育むために大切にしたい環境構成や具体的な援助等を盛り込んだ事例集を作成し、県内の幼稚園・保育所などへ普及することとしております。
【山下】
魅力的な遊具や用具を用意しておくことの重要性についてはまったく同感ですが、その際のポイントは、決まった場所にいつも同じものを、子どもが見て分かるように準備しておくことです。実践事例集の作成や研修会の開催にあたっては、この点を押さえた内容づくりを進めていただきたいと思います。
(2)家族での取り組みに役立つ情報の提供等について
【山下】
次に、家庭での取り組みに役立つ情報の提供等についてお尋ねします。
保護者を応援する施策としては、子どもへの接し方や親子での体験活動の方法を学習する機会を設けるとともに、教材や資料を提供することなどが計画されています。しかし、保護者が抱えている子育ての悩みは、表面的には同じように見えても、生活状況や保護者自身の成育歴などの違いによって一人ひとり異なります。そのため、学習機会や教材などの提供が画一的で、一方的な説示に終わらないよう工夫して取り組みを進めることが極めて重要です。
そこで、保護者に寄り添い、子育ての悩みに応える取り組みをどのような方法で進めようと考えておられるのか、お尋ねします。
【教育長】
今年度策定した「『遊び 学び 育つひろしまっ子!』推進プラン」では、家庭教育の支援として、全ての保護者に対する子育てに役立つ情報や学習機会を提供することや、地域から親子を支援することなどに取り組むこととしております。
具体的には、多くの保護者が「子供との接し方」に悩んでいるという実態に対応し、子供との接し方等を取り上げた啓発資料や教材の作成に取り組んでいるところでございます。また、保護者が自らの子育ての悩みを話し合うことで不安や悩みの軽減につなげるため、保護者同士が交流しながら学習する機会を充実していくこととしております。さらに、地域のボランティア等が身近な地域住民の立場で保護者に寄り添い、必要な情報を家庭に直接届けたり、地域との交流の場を作ったりすることにも取り組んでいくこととしております。
教育委員会といたしましては、関係部局と緊密に連携をして、本プランを着実に進めることによりまして、家庭教育支援の一層の充実に努め、本県の将来を担う人材の育成に取り組んでまいります。
【山下】
いま申し上げたとおり、子育ての悩みは一人ひとり異なりますから、保育所や幼稚園の先生、地域の子育てボランティアの方々に、まず保護者の話をしっかり聞いて、どんなことができるのかを一緒に考えることが最も大切だということを徹底していただきたいと思います。
(3)オール広島県で推進プランに取り組む態勢について
【山下】
次に、オール広島県で推進プランに取り組むための県庁内の態勢について、知事に要望しておきたいと思います。
私はこれまで、保育所は保育に欠ける子どもを預かる施設、幼稚園は就学前の子どもの教育にあたる施設という国の位置づけがさまざまな弊害を生んでおり、乳幼児の養育機関を総合的に所管する部署を新設すべきであると特別委員会で指摘してきましたが、昨日の本会議で山下智之議員も「担当部署の一元化」について質問され、知事は「検討してまいりたい」と答弁されました。
そこで、2017年度中にしっかり検討し、2018年度には新たな態勢を発足させること、そして、その部署には乳幼児施設での勤務経験がある常勤の職員も配属することの2点について強い決意で取り組んでいただきますよう、要望します。

5 中学生の自死の背景にある教育課題について

(1)教職員間の同僚性や協働性が欠如していた原因について
【山下】
質問の第5は、府中町立中学校生徒の自死に係る「調査検討委員会」が指摘した教育上の課題について、教育長にお尋ねします。
調査検討委員会の答申には「学校経営における校長のリーダーシップが十分に発揮されず、学校全体としての組織的対応が的確に行われていなかった」「当該学年団の意思決定において、特定構成員の意見が過度に影響を及ぼし、構成員間での合意形成や同僚性・協働性が十分に確保できていなかった」と指摘されています。教職員がこのような状態では、友だちに対する思いやり、協力することや努力することの大切さを口先だけで説いても、生徒の心に届くはずがありません。
教育長が「組織の体をなしていない」と指摘されたように、この学校では教職員が自由に意見を述べ合い、支えあいながら生徒の指導にあたるという本来あるべき学校の態勢が崩壊していたわけですが、このような事態に至った原因についてどのように認識しておられるのか、お尋ねします。
【教育長】
組織的な学校運営を進めるには、校長を中心として各教職員が課題や情報を共有しながら自分の役割と責任を自覚し、学校がチームとして機能することが重要でございます。そのためには、管理職が教職員から思いや考えをしっかりと傾聴するとともに、管理職と教職員、または、教職員間で話しやすい雰囲気や気軽に相談できる環境を整備することが必要であり、このことは、とりわけ校長の大きな責務であると考えております。
しかしながら、当該校においては、教員から「どうせ校長に言っても無駄だから」という発言があるなど、校長にそのような環境を構築する意識が不十分であり、校長と教職員との関係に課題があったと捉えているところでございます。
【山下】
学校態勢の崩壊は、校長を含む一部の教職員で決定したという推薦・専願基準の変更手続きに如実に表れています。私は「生徒の人生を左右する重大な問題だから教職員全員で十分に議論し、生徒のために最もよい結論を出そう」と言うのが校長としてあるべき姿だと思います。それをせず、一部の人間で決定するという学校経営の在り方が、教職員が同僚性・協働性を発揮して課題に取り組む態勢を壊してしまったのだと思っています。
この学校だけでなく、「職員会議は校長の補助機関である」という教育委員会の指導について「職員会議は事務的な伝達の場である」と曲解する管理職のいる学校では、子どもの指導を巡って議論し、情報交換する場ではなくなっています。職員会議でしっかり議論し、合意形成をして取り組むことの重要性について、あらためて学校現場を指導していただきますよう、強く要望します。
(2)生徒指導や進路指導において不適切な対応が生起した原因について
【山下】
次に、生徒指導や進路指導において不適切な対応が生起した原因についてお尋ねします。
これについて調査検討委員会は「進路指導においては出口指導・輪切り指導に偏重する傾向が散見され、生徒一人ひとりに寄り添った進路指導が十分ではなく、生徒指導においても、荒れの克服に囚われるあまり強権的・抑圧的な指導に陥り、生徒との信頼関係を丁寧に築いていく指導が不十分だった」と指摘していますが、このことは自死した生徒の「どうせ先生は聞いてくれない」というつぶやきや、アンケートに「何かすれば、内申点を下げると脅される」と答えた生徒たちの声によって裏付けられています。
教育委員会も昨年12月の文教委員会へ提出した資料に「一人ひとりの生徒の心を育て、生徒の心に寄り添い、将来、社会において自己実現できるような指導・支援を行うという視点が欠落していた」と記していますが、その原因についてはまったく触れていません。
そこで、教育活動における最も重要な視点が欠落していた原因をどのように分析しておられるのか、お尋ねします。
【教育長】
進路指導においても生徒指導においても、生徒の指導に当たっては教職員が生徒一人一人の心に寄り添い、可能性を伸ばし、自己実現を支援する視点をしっかりと持つことが重要であると認識しております。
当該校において、そういった視点が欠落していた原因としては、まず進路指導においては、キャリア教育の視点に立った進路指導が1年時から系統的、計画的、組織的に行われていなかったこと、校務運営組織に進路指導部が位置付いておらず、進路指導主事が機能していなかったこと、日頃から、生徒の悩みや不安等を解決できるように支援する進路相談ができていなかったことが主なものと考えております。
また、生徒指導においては、学校をあげて組織的に取り組む体制になっていなかったこと、ルールを守らせる指導を徹底しないと学校が崩れてしまうといった意識が強くあったこと、問題行動の解決を重視するあまり、対症療法的な対応にとどまっていたこと、推薦・専願の可否を、生徒を管理する手段としていたことなどが主なものと考えております。
こうしたことから、当該校においては組織的な進路指導体制や生徒指導体制の構築がなされていなかったことや、進路指導や生徒指導の本来の意義を踏まえた指導について教職員への徹底がなされていなかったことなど、校長の学校経営そのものに課題があったものと認識いたしております。
【山下】
教育委員会が今月、学校現場へ通知した生徒指導資料№39には、問題行動等への対応について「児童生徒が問題を起こさざるを得なかった背景への理解を深め、その気持ちを受け止めるとともに、問題への指導も行わなければなりません」と書かれています。まったく同感ですが、8年前の№32では、規範意識を醸成するために生徒指導規程を整備し、違反した児童生徒には毅然とした対応をすることが重要だと強調されていました。その結果、学校現場には「悪いことをした者に罰を与えるのは当然」という雰囲気が広がったことは否めない事実であり、府中町立中学校は、まさにこのような状況であったということです。
私は、自分に寄り添ってくれるおとなに心を開いた時、子ども自身が自らの弱さを克服しようという意欲が出てくる姿を見てきました。子どもたちが持っている力を信じて、ていねいな取り組みをおこなうように、学校現場、とりわけ管理職に対する指導を徹底していただきたいと思います。
(3)委員会が指摘した教育課題に全県で取り組むことについて
【山下】
最後に、調査検討委員会が指摘した事項をすべての学校の教育課題として取り組むことについてお尋ねします。
かつて教育委員会は「一人ひとりの児童生徒の可能性を最大限に伸ばし、お互いの人権を大切にする心をはぐくみ、真の民主社会を建設していこうとする意欲と実践力を持った人間を育成する教育を行うことが大切です」と学校を指導してきました。
しかし、日本一の教育県、社会に役立つ人材の育成を掲げる現在は、学力学習状況調査の点数や問題行動の件数などさまざまな目標値を設定し、その達成度によって学校や教職員を評価するようになっています。その結果、数値を上げることを自己目的化した表面的な対策が県内の学校に蔓延し、子どもの心に寄り添う実践ができにくくなっています。府中町立中学校で表面化した課題は、この中学校だけの問題ではないということです。
そこで、調査検討委員会から指摘された事項をすべての学校の課題としてどのように取り組んでいこうと考えておられるのか、お尋ねします。
【教育長】
府中町の調査検討委員会の答申では様々な課題が指摘されておりますが、とりわけ、教育の原点ともいえる「子供に寄り添った教育」ができていなかったことは、当該校だけでなく、教育に携わる者全体が厳しく受け止める必要があると考えております。「子供に寄り添った教育」の実現のためには、各学校が校長のリーダーシップのもと、子供を基点とした「自律した経営」になっているか、管理職と教職員が互いに学校の夢を語り、そして教員一人一人が自律的に学校経営に参画しているかなどをしっかりと点検し、改善していく必要があると考えております。
このため、教育委員会では昨年12月6日に、当該校はもとより、全県的に普遍化すべき「課題」や「今後の取組」を取りまとめたところでございます。
これに基づいて、県立学校長会議では生徒指導資料「児童生徒の心に寄り添う指導の在り方について」を、また市町教育長会議では、生徒指導資料に加えて「中学校における進路指導の手引」を示し、全ての教職員に周知・徹底を図り、組織的な取組を進めるよう指導したところでございます。
引き続き、関係者の意見もお聞きしながら、今回の事案を教訓として全県的に普遍化する取組を着実に進め、各市町教育委員会と連携をしながら、このような悲しいことが二度と起こらないよう全力で取り組んでまいります。
【山下】
ご答弁いただいた内容を確実に実行していただきたいと思いますが、教育長が感じておられる以上に学校は深刻な状況になっています。
一例をあげますと、始業式や終業式、全校朝礼の際、校長先生の話は正座をして聞く、女子の髪は耳より下でくくり、団子やポニーテールは禁止という小学校、教職員が手帳を持って校内を巡回し、生徒の行動をチェックする中学校、授業に出ない生徒がたむろするから保健室は閉鎖するという中学校の校長、子どもの指導について話し合っていた先生に「遊んでおらんと仕事をせえ」と言った小学校の校長、どんなに暑くてもシャツの腕まくりは禁止という中学校などですが、教育の名のもとにこんな無茶なことがまかり通っているのです。
何度も繰り返しますが、子どもの心に寄り添い、心を開かせる教育活動がおこなわれるよう、ていねいな指導と援助をしていただきたいと思います。

以上で質問は終わりますが、最後に「部落差別の解消の推進に関する法律」に基づく施策の実施について執行部の皆さんに要望しておきたいと思います。

ご承知のように、この法律は自民・公明・民進3党の共同提案で昨年の通常国会に上程され、継続審議となった秋の臨時国会で共産党を除く全会派の賛成によって成立し、12月16日に施行されたものです。そして、第1条には「現在もなお部落差別が存在するとともに、情報化の進展に伴って部落差別に関する状況の変化が生じていることを踏まえ……部落差別の解消を推進し、部落差別のない社会を実現する」こと、第3条には「国は前条の理念にのっとり、部落差別の解消に関する施策を講じる」「地方公共団体は、国及び他の地方公共団体との連携を図りつつ、その地域の実情に応じた施策を講じるよう努める」ことが明記されています。

知事は、昨年の2月定例会における私の質問に対して「同和対策審議会答申の基本的な認識は現在においても変わるものではない」と答弁されました。この認識と「部落差別解消法」が施行されたという事実を踏まえて、根強く存在している部落差別を解消するための施策を積極的に展開していただきますようお願いして、終わります。

広島県議会議員 山下 ますみ
福山市選挙区広島県議会議員 山下 真澄 (やました ますみ)
hiroshimakengikai@yamashita-masumi.com
選挙区 福山市
会派 広島県議会民主県政会
期数 2
生年月日 昭和24年9月19日
常任委員会 総務委員会
特別委員会 少子化・次世代育成対策特別委員会
山下ますみ 一問一答
後援会の案内
「いのちと暮らしを守る広島県」をつくるため、山下ますみを応援していただける人を募っています。 ぜひ、後援会にご入会ください。また、ご親戚の皆様やお友だち、お知り合いの方をご紹介頂ければ幸いです。 どうぞよろしくお願い申し上げます。
広島県議会
福山市
広島県の補助金・助成金一覧
福山市松永はきもの資料館
イクちゃんネット広島県の子育てポータル